留年するから自殺てお前……
すっかり暖かくなってまいりました昨今、いかがお過ごしでしょうか。東雲です。
ようやっと年度初めのスケジュールも一段落し、まだ多少すべきことが残っておりますが、これからはもう少し頻繁にブログを更新できるのでは、なんて思っていたりします。
さて本日のお題ですが、気になったニュースを何本か取り上げてみたいと思います。
<以下引用>
天皇陛下 イラクのマリキ首相と会見
4月10日10時9分配信 毎日新聞
天皇陛下は9日、来日中のイラクのマリキ首相と皇居・宮殿で会見した。マリキ首相が「治安面で厳しい状況にあり、断固たる措置をとるつもりです」と語ると、天皇陛下は「首相としてご苦労が多いことと察します」とねぎらった。また、マリキ首相が日本の復興支援に謝意を述べ「(民族、宗派間の)和解に向けたいい動きもあります」と話すと、天皇陛下は「国づくりが進み、イラク国民が平和に、幸せに暮らせることを願っています」と述べた。
<Yahoo Newsより>
毎度思うんですが、天皇陛下のことを記事にする際には陛下に対して敬語を使うべきではないんでしょうか。一部取り上げれば「ねぎらった」を「ねぎらわれた」、「述べた」を「述べられた」という風にするのが普通かな、と。
毎とか朝などに特に顕著に見られるのですが、とかく天皇陛下に対してきちんと敬語が使われていないことがあります。少なくとも言語を専らとして扱う記者の方々にはきちんとした言葉の利用をしてもらいたいと思うわけです。
<以下引用>
「強制動員の証拠は明白」=慰安婦問題で米議会報告書-韓国紙
4月10日11時0分配信 時事通信
【ソウル10日時事】10日付の韓国紙・朝鮮日報は、米議会調査局が従軍慰安婦問題について「日本政府と日本軍が慰安婦の強制動員に介入した証拠が明白だ」とする報告書を発行したと報じた。
報告書はミャンマーにいた約20人の韓国人女性の証言記録などを基に作成され、「日本軍が女性の募集から慰安所の運営に至るまですべての段階に介入していた」と指摘。「大部分の女性が慰安所へ強制的に収容されたことに疑いの余地がない」などと結論づけているという。
<Yahoo Newsより>
もうね、勘弁して欲しいんですよね、いい加減。まあ情報の出所が朝鮮日報ですんで、実際のところどうなのかは知りませんが。
それにしたって『ミャンマーにいた約20人の韓国人女性の証言記録などを基に作成』なんて『記憶違いや意図でいくらでも変わる』証言記録を根拠のトップにもってくることはないんじゃないかと。もうどれくらい言われてるんですか、証言だけじゃ根拠にならないって。新たに一次資料が見つかったっていうなら別ですが、学術レベルでは当に『無かった』とされている問題です。もしこの記事が本当なら、どれだけ調査能力が無い国なんですか、アメリカっていう国は。
……まあ、イラクに大量殺戮兵器があるといって未だに見つけられない国ですから、きちんと調査をしろという方が無理なのかもしれませんが。というか、ブッシュは覚えているんでしょうか、イラクに大量殺戮兵器があると言い放ったこと。とにかく論点をずらそうとしているようにしか見えませんが。
閑話休題。
ともかくそろそろ真っ当な調査、検証というものをしてみませんか?
<以下引用>
中国が「拉致」解決に協力、日中共同文書に初の明記へ
4月10日3時9分配信 読売新聞
11日に来日する中国の温家宝首相と安倍首相との首脳会談で、作成する予定の共同文書の骨格が明らかになった。
昨年10月の日中首脳会談で合意した両国の「戦略的互恵関係」をさらに発展させることを明記。閣僚級の「ハイレベル経済対話」を開始することや、日本産米の中国への輸出解禁、中国からの「トキ」提供などを盛り込む。北朝鮮による拉致問題に関しては、中国が「必要な協力を提供する」との文言を盛り込む方向だ。日中の共同文書で拉致問題について触れるのは初めてとなる。
ハイレベル経済対話については、日本の麻生外相と中国の曽培炎副首相が議長を務め、資源・エネルギーや環境、知的財産権保護など、幅広い協力を話し合う場とする。歴史問題に関しては、「過去の不幸な教訓に学ぶ」などとして、日中の有識者による歴史共同研究、旧日本軍の遺棄化学兵器の処理などを進めることを表明する。
<Yahoo Newsより>
散々渋っていたようですが、どうやら共同文書で『拉致』が明記されるようです。諸国が『拉致』に対して協力する旨を表明している以上、ここで乗っておかなければ周りから浮くのは目に見えています。ある意味当然といえば当然でしょう。まあ、これが某K国だったらどうなっていたかは分かりませんが。
しかし、中国はこれを口実に日本からなんだかんだせしめようとしてるんじゃないかと考えてしまう辺り、私は心が汚れているんでしょうか?
だってほら、「戦略的互恵関係」だとか「ハイレベル経済対話」なんてまあ、親中派が喜んで口実に使いそうな言葉がぽこぽこと。アメリカにもWTO提訴されることですし、知的財産権保護の協力あたりがどうなっていくのかなぁと今からちょっと不安です。歴史問題にしたって、見る限り『始めに結果ありき』といった風情でございますが、はてさて。
麻生外相にはしっかりと、日本の国益を守るために頑張っていただきたいと思います。
そして最後はこの記事を。
<以下引用>
<高崎経済大>准教授を懲戒免職 ゼミ女子学生の自殺で
4月10日0時40分配信 毎日新聞
高崎経済大学(群馬県高崎市)は9日、指導方法に問題があり、ゼミ生の経済学部2年の女子学生(当時20歳)を自殺に追い込んだとして、同学部の男性准教授(38)を懲戒免職処分とした。学生の自殺を理由に教員が懲戒免職処分を受けるのは異例という。また、管理責任者の木暮至学長を減給10%(2カ月)、石井伸男経済学部長を同(1カ月)とした。
大学によると、准教授は昨年6月、ゼミ生に夏季の宿題として高度な課題を課し、女子学生は一部を提出していなかった。准教授は12月、未提出の3人に「提出しなければ留年」などとメールを送信。期限の1月15日夕、未提出の2人のうち女子学生だけに催促のメールを送った。女子学生は「留年すると分かっています。人生もやめます」と返信。同夜、同県みどり市の渡良瀬川に投身自殺した。
大学の調査委員会はゼミ生や他の教員からの事情聴取で、宿題が2年生としては難解で留年通告が女子学生を自殺に追いやったと結論付けた。また、准教授は他の学生に度を越したセクハラ発言などの暴言があったという。准教授は「間違ったことはしていない」と反論しているという。【伊澤拓也】
<Yahoo Newsより>
亡くなった方を否定するような発言は、正直好きじゃありません。それが自分であっても他人であってもです。しかし、今回のことで教員が萎縮し、きちんとした指導ができなくなってしまう、そんな可能性がある以上、この記事を取り上げずにはいられませんでした。
まず記事について見てみようと思いますが、大学側の話では准教授が昨年6月に出した課題を、どの程度の『一部』かは分かりませんが12月になっても提出せず、それに対して准教授が『出さなきゃ留年』と通達したと、そういう話です。で、期限の日にメールで『まだ出せないのか?』とメールしたところ、『人生やめます』と返信されたと。
この准教授としては驚きだったんじゃないでしょうか。私ももう長いこと学生をやっております。難解な課題を出されたり、『出さなきゃ留年』と言われたこともありますとも。しかし自殺しようと考えたことはございませんでした。
普通、課題が分からずに提出できないとなれば、その准教授に質問ないし相談しに行くでしょう。准教授に聞けなかったとしても、ゼミ生なら先輩もいるはずです。さらに、12月の時点で3人だった未提出者が1月に2人に減っていたことから、少なくとも1人は課題を提出したことが分かります。であるならば、難解だったとしても何らかの手段を講じれば解ける課題だったと推察されます。
聞けよ、分かんなきゃ!
『留年するから自殺する』ってふざけんな!
……と、思わず口汚く罵ってしまうのですが、この准教授も同じような気持ちじゃないんでしょうか。だってそうでしょう。聞きに来るなりなんなりすれば、おそらく解決口は開かれたと思います。教員は意味も無く留年させるなんてことは無く、またできる限り留年させないように考えます。でなければ、わざわざ期限の日にメールで催促メールなんか出しゃしません。何にもせずに単位表に『落第』と付けるだけですよ。催促メールの内容がどのようなものか存じませんので確証はありませんが、この女子学生が課題を提出できなかったとしても、それを謝罪しに来たときには、何かしらの救済措置を取ろうとしていたんじゃないでしょうか、この准教授は。それを『留年するから自殺する』って、非常識にもほどがあります。なんですかこの不貞腐れたような返信は。ルールに違反したら誠意を持って対処するのが、人として当たり前じゃありませんか。
かつて大学学部生だった頃、とかく厳しいと言われる教授と話す機会がありました。その教授、まず一番最初に授業おいて『開始五分後に教室の鍵を閉める、それ以降に来た学生は授業を受ける資格が無い』と宣言することで有名でございました。まあ当たり前といえば当たり前なんですが、いかんせん甘々生活を送っております学生です。五分十分の遅刻は当たり前。そこで件の教授、宣言どおり教室の鍵を閉めて授業をしてらっしゃったそうなんですが、遅刻してきた学生がドアをガチャガチャやっております。そこでその教授、ドアへ向かっていったらしいんですが、学生はドアが開かないと知るとさっさと引き返して帰ってしまったそうです。『普通ああいう場合は遅れてきたことを謝って中に入れてもらうべきだろう』とぶちぶちぼやいていたことが、やけに笑えた覚えがあります。事実、他にも遅れてきた学生がおり、そちらはきちんと謝罪して中に入れてもらったそうです。
ルール破れば謝罪する。これは至極当たり前のことであり、大抵の教員はそれに対する救済措置を考えています。もちろんルールを違反した時点で本来ならばアウトですので、救済措置を講じない教員もいるにはいますが、それはもうルールを違反したことが悪いと思うしかないでしょう。いずれにせよ、そうした筋も通さず、不貞腐れたように死んでみせるなど、もう卑怯としか言いようの無い所業であると考えます。
『留年すると分かっています』なんて返信しているようですが、冗談じゃない。それを決めるのはこの准教授です。セクハラだの暴言だのは問題があると思いますが、少なくともこの件に関しては「間違ったことはしていない」という彼の反論は正しいと思います。
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