よく見てるよね、エコノミスト
とゆーわけで東雲でっす。
どうにも更新スピードが遅いなあとか思いつつ、なかなか改善できないこの現状。なんとも歯がゆいものではありますが、出来うる限りは尽力しようとそう思ってはいるのでございます。
さて、先日の参院選からおよそ一週間が経ち、そろそろ話題的にも下火になってまいりました。
そんな中で今回の参院選を英誌『エコノミスト』がこのように分析しているようです。
ご覧ください。
<以下引用>
日本の政治、混迷期に=野党に統治能力なし-英誌エコノミスト
8月6日20時3分配信 時事通信
【ロンドン6日時事】英誌エコノミストの最新号は巻頭論文で、先の参院選挙の結果は安倍晋三首相にとって屈辱的だったが、日本では統治能力のある野党が不在で、「政治的混迷の時期に突入することがほとんど確実になった」と報じた。
わずか2年前に小泉純一郎首相(当時)が断行した総選挙で大勝したのとは全く対照的に、与党が今回惨敗した理由について、同誌は(1)小泉氏が庶民感情に嗅覚(きゅうかく)を持つ、日本の政治家としてはまれな人物だったのに対し、安倍氏は庶民の関心に疎い(2)小泉氏が自民党のとりわけ地方での集票組織を破壊していた(3)有権者はかつて、小泉氏のパフォーマンスに幻惑させられていただけであって、参院選の投票行動は改革に反対する側面もあった-と分析した。
ただ、その一方で、民主党についても「意見が異なるグループの寄せ集めにすぎない」とし、「政権を担う準備が整った政党の体をなしていない」と断じている。
<Yahoo Newsより>
いやもういちいち良く見ておりますね、エコノミスト。
まず安倍内閣での参院選大敗について三項目の理由を挙げておりますが、一部疑問があるものの、なるほど、と頷けるものでございます。
(1)に関しては(3)にも通ずるわけでありますが、小泉氏は庶民感情、というよりも人心を掴むのが上手かった。そしてどうすれば皆を盛り上げられ、人気を高められるのかを知っていた。言ってしまえば日本の政治家には珍しいパフォーマーであり、かつての衆院選が劇場型と言われたのも頷けるわけです。
一方で安倍首相は良くも悪くも坊ちゃんであり、良くも悪くもクソ真面目。かつての岡田民主元代表でクソ真面目なだけじゃダメと分かっていたのにこの始末でございますから、参院の大敗も頷けます。
ただ、弁護するわけではありませんが、安倍氏は岡田氏と違ってやるべきことはきちんとやっておるのです。確かに首相になった途端、『靖国へ行くか行かないか、行ったか行かなかったかは明らかにしない』とヘタレ始め、またその道をずんずん突き進んでいるようですが、それでも時に『やるじゃん』と思わせるような実績を残してきている。つまり政治家としてはヘロヘロなのですが、政策家としてはきちんとしているわけでございます。まあ言ってしまえば『日本の政治家』なわけでございますが、これでヘタれることなく毅然とした態度で行動していれば名実ともに小泉氏の後継者として人気を獲得していたんじゃないでしょうか。
……って、以前にもこんな記事書きましたね。(So-called comfort women? Oh, boy....)
まあ、そのときからぜんぜん変わってないっつーことですが。
で、(2)。
これもあるかと思います。
だからこそ小沢氏も(眉唾物ではありますが)地方重視の政策を出してきたんでしょう。
そして(3)。
『有権者はかつて、小泉氏のパフォーマンスに幻惑させられていた』。
これはもう明確でございます。先にも書きましたとおり小泉氏は日本政界において稀代のパフォーマー。『幻惑』なんて書いておりますが人心を掌握するのはトップに立つ者にとって必要不可欠な資質でございます。むしろトップはこれだけあればいいんじゃないかと東雲などは常日頃そう思っているわけでございます。
考え実行するのはナンバー2でいい。ただその駆動力、皆を動かす力というものをトップが行使するべきである、と、そう思っているわけでございます。
ぶっちゃけて言えば『日本の政治家』のほとんどが『政策家』でありまして、トップよりもナンバー2以下向きが多い。安倍首相もその例に漏れないわけであります。ナンバー2がトップへ転ずるには+αが必要ですが、安倍氏はまだそれを掴めていない。
今回の自民惨敗は基本『改革に反対する側面』ではなく年金問題などによるものですが、やることやっていたのに安倍氏が『政治家』としてへにょっていたため有権者にそれが伝わらなかったのではないかとそう思っておるわけであります。
さて、一方で参院選躍進の民主についても分析が行われておりますが、これについてのコメントは不要でしょう。
『意見が異なるグループの寄せ集めにすぎない』『政権を担う準備が整った政党の体をなしていない』
もう『まんま』ですからね。民主右派から旧社会党系まで、党内で意見を集約することもままならない、そんな烏合の衆。政権が担えるはずがございません。
日本では『政権担当能力が試される』なんて書いているマスコミも多いですが、エコノミストは『統治能力のある野党が不在』とバッサリ。
結局そこが、日本が交代可能な二大政党制になれないところかと思いますよ。酔っ払い共の操る政権、現政権より危うく恐ろしいものでありますな。
もっとも、とにかく正反対を辿ろうとする日本の与野党では二大政党になり得ないと思いますが。いずれの政党も大きく見て同じ方向を向いていなければ、時期によって国の性質そのものが変わっちまいます。もし現時点で形式的なものでなく実質的な二大政党制となれば、日本という国はすぐにでも沈没してしまうでしょう。
うちの親父は今回の参院選で『日本は二大政党制にならなきゃいかん』と息巻いて民主党に投票したようですが(ちなみに我が家で自民入れたのは私だけ……)。
無理だよ親父……。
今の民主じゃ無理だよ親父……。
ともわれ参議院、今後3年、今回決まった人間は6年交代はありません。
その間続く『混迷』を、何とか被害最小限で乗り切ってほしいと願うばかりでございます。
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