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2007年12月 5日 (水)

つまりは教師が『ヘタ』なんだろう

 とゆーわけで連投五投目、東雲です。
 本日はとりあえずこれでストップ。
 ぶっちゃけまだ抜糸がすんでないので無理な体勢でキーボード打ち、いい加減腕がつりそうです。
 
 と、それはともかく。
 
 これまで四稿が政治色びっちしでありましたので、本記事ではちょっと離れて教育について取り上げたいと思います。
 こちらをご覧ください。

<以下引用>

<国際学力調査>「興味」に悩む教育現場 実験教室は人気
12月4日23時18分配信 毎日新聞

 「子どもたちの科学への意欲は世界最低レベル」。4日公表された経済協力開発機構(OECD)の学力到達度調査(06年実施)の結果に、教師たちからは「授業時間が不十分で、なかなか興味をひきつけられない」との声が漏れる。しかし科学の不思議さを体験できる実験教室は人気を呼んでおり、子どもの好奇心や意欲をはぐくむ様子は苦悩する教育現場とは対照的だ。【加藤隆寛、山本紀子】

 宇宙飛行士の毛利衛さんが館長の「日本科学未来館」(東京都江東区)。実験教室の予約受け付けは2カ月前からだが、すぐいっぱいになる。

 1日は親子連れなど11人が「超伝導」をテーマに実験に取り組んだ。超伝導体(銅などの酸化物)の上に発泡スチロール板と磁石を置き臨界温度まで冷却して板を抜くと、磁石が浮き上がったまま止まる。目黒区の中学1年の男子生徒(13)は「まさか浮くとは」と興奮した様子。スタッフの渡部晃子さん(29)は「すべて理解させるのではなく、本物の科学に触れ、興味を持ってもらうのが目的」と語る。

 小中学生を対象に週1度の実験を行っている民間の「麻布科学実験教室」(港区)には、125人が通う。小1男児の母(46)は「学校ではあまり実験がない。小さい時になるべく刺激を受けた方がよいと思い参加させた」と話す。教室長の入村精一さんは「見て触って驚く実験こそが子どもの興味を育てる」と強調した。

 「楽しく学べる科学教育」を目指し、出前実験などの活動を続けるNPO法人「ガリレオ工房」理事長の滝川洋二・東京大客員教授は「学校では子どもが自分で成長を実感し、次の学びへの意欲をかきたてられるような授業が行われていない。教師の指導力が落ちたのは明らかだ。70年代には小中高で1500時間の理科の授業があったが、今は780時間に減り、教師の理科の素養が不十分だ」と指摘する。千葉市内の40代の中学教諭は「ゆとり教育で理科の授業が減った中、限られた時間で知識をつけなくてはならない。自然のすごさを伝える実験をするのが理想だが、今の中学ではそれが難しい」と話した。

<Yahoo Newsより>

 『理科離れ』
 昔からさんざっぱら言われておりまして、東雲も理科系の教員養成課程に所属していたものですから、これについてはさんざっぱら言われました。
 しかし知ってますか?
 確かに中学生以上になるといわゆる『理科嫌い』が増えるんですが、小学校ではそれほど『理科嫌い』の率は高くないんです。
 まぁ、私の手元にあるデータは4~5年ほど前のものですので現時点でどうなってるのかという詳細は知りませんが、それでもそう大きく変わっているということは無いと思います。
 そもそも小学校における理科というのは実験主体でありまして、小難しい理論は二の次といった風潮があります。どちらかというと遊び感覚ですね。
 これに対して中学校以上では理論が中心になり、実験も理論を証明するために行われるようなものが多くなります。
 もちろんこの理論というヤツが科学を行ううえでは極めて重要なのですが、生徒は何が重要なのか分からないため、『なんかつまらんことやってる』といった感覚しか持たないのです。
 ですから上記のように『理科離れ』しているのに実験教室が人気という『奇妙な状況』が出来上がっているのです。
 
 正直に申しますと、単に実験で『面白いなぁ』『綺麗だなぁ』と生徒に思ってもらったって意味がありません。その実験が意味する『理論』を頭の中に入れないと、『実験』はただの『遊び』に成り下がってしまうのです。
 もちろん好奇心を刺激して問題に取り組ませるという手法は有用ですが、そこから『学ばせる』体勢に持っていけなければ『学習』にはなり得ないのです。
 結局のところ教師というのはコレができていないのです。
 つまりは実験するにしても何にしても、そこから得られる『理論』がどういったところで役に立つのか、どれだけ興味深く、また面白いのか、それを教師が教えられないのです。
 もっとぶっちゃけてしまえば、そういったことを教えられれば『興味を引くための実験』は不要なのです。
 『時間がない』なんてそんなもん言い訳に過ぎませんし、もし本気でそう思うならなぜ校長なり教育委員会なりに掛け合って土曜日や放課後にも延長してできるようにしないのかという話です。
 私立は土曜もやってますよ?
 
 大体ですね、教師自身が学習内容がなんの役に立つのか、どこが面白いのか、そういったことを分かってないのに生徒がそれを実感できるわけないんですよ。
 例えば酸化還元反応がどういったところに役立つか教えてますか?
 まさか酸化銅と炭素を混ぜて加熱すると銅ができるよ~、とかで終わってないでしょうね?
 例えば鏡像異性体が薬になったり毒になったりするなんて話してますか?
 まさか『光が偏向する』なんてところで終わってないでしょうね?
 
 とかく最近では『教科書に書いてることを教えればいいや』なんて戯けたことを考えている教師が多いようですが、私などは『百知ってから十教えろ』と、そう思うわけであります。
 誰しもが天才ではなく、むしろ凡才が多く存在するこの世界において『一分からせるには十教えなければならない』わけでありますが、十教えるために十の知識しかなければもうその時点でてんてこ舞いです。
 ですから、少なくとも教科書の内容を教えたければ、その教えた内容がどう面白くて、どう役に立つのかも知っておかなくてはなりません。
 それには少なくとも修士レベルの知識は要ると、東雲は思うのです。
 大学出て『自分早稲田』、『自分慶応』など威張ってるやつもおりますが、学部上がりじゃ少なくとも理系においては所詮素人に毛の生えた程度でございまして、それで人様に教えるなんていうのは本来ちゃんちゃらおかしい話なのであります。
 それでもなお学部上がりで教師をやろうとするのなら、独自でそういったことを学ばなければならないのですが、さて一体どれだけの人間がそれをしているのでしょうか。
 本来なら企業にでも行かなければ分からないような話、それを教えようってんですから、教師と呼ばれる人間にはそれこそ命を賭して職に当たっていただきたいと思うのです。
 知識だけでなく、それがどう面白くてどう役に立つのか、そこまで教えることが教師の仕事であると東雲は思います。
 
 ぶっちゃけて言えば『甘ったれんな』という話でございますな。

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