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2008年4月30日 (水)

はた迷惑な毒ガス自殺

 最近、硫化水素を用いた自殺が急増しているそうです。
 どうやら市販の薬品を混ぜ合わせて硫化水素を発生させているようですが、はた迷惑なこの自殺、東雲としましてはとても許せるものではございません。
 『毒ガス発生 扉を開くな』なんてアフォ丸出しな警告をするケースも多いそうですが、この理学的知識の無さにはもう呆然としてしまいます。
 
 なお先に申し上げておきますが、元来死者を冒涜する行為は行うべきではない、と東雲は考えております。
 しかし本件では自殺者は他者に対して極めて重大な影響を及ぼしており、彼らを自殺者としてではなく、むしろ犯罪者として扱っておりますため、かなりきつい物言いとなっております。
 ご了承ください。
 
 さて、そもそもここまで硫化水素が危険視されますのは、その毒性はもちろんですが、何より密度の高さに起因します。
 端的にいえば空気より重い。
 ニュースなどでも繰り返しそう報道されておりますが、それでもなお『毒ガス発生 扉を開くな』なんて馬鹿げた張り紙をするあたり、彼らは『毒性の高いガスが空気より重い』ことの重大性を理解していない、理学的のーみそなど欠片も持っていないアフォどもだと断言できます。

 かつて『毒ガス』といいますものが戦争に用いられていた事実を、皆様はご存知でしょうか。
 かの第一次大戦中の話でありますが、この戦争におきましてはこの『毒ガス』が導入され、それはもうものっそい被害者を出しておりました。
 その威力の高さ、範囲の広さ、防ぎにくさと無差別性に、以降の戦争では使わないよう取り決めが交わされたほどでございます。
 さて、そんな無差別大量殺戮兵器『毒ガス』でございますが、この『毒ガス』の最低条件と申しますものを皆様はご存知でしょうか。
 『毒性が強い』
 これはもちろんでございます。
 いくらガスを振りまいたって、毒性が無ければ『毒』ガスではありません。
 しかし実のところ、これだけでは『毒ガス』にはなりえないのです。
 もう一つの極めて重要な要素、それこそが今回の話であります『空気より重い』ということなのであります。
 何でそんなん関係あるの? なんて思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、考えてみてください。
 そもそもこの『毒ガス』、戦時に使われていたものでありますから、当然そのフィールドは屋外がほとんどでした。
 つまり空気より軽いガスなんてものは人を殺す前に早々に空へと昇ってしまいまして使い物になりません。屋台で売ってる風船が空へ飛んでいくイメージですね。(実際あの風船にはヘリウムガスという軽いガスが使われています)
 そのため『人を殺す』という目的の元、『毒ガス』には『空気より重い』という性質が求められます。
 マスタードガスや、あのオウムがばら撒いたサリン、果ては『混ぜるな危険』で発生する塩素ガスなどの『毒ガス』も全て『空気より重い』ものであります。
 逆に言えば『毒性が高く空気より重いガス』は全て無差別大量殺戮に利用可能な『毒ガス』なのです。
 となればもちろん『毒性が高く空気より重いガス』である硫化硫黄ももちろん『毒ガス』とカテゴライズされるわけで、そんな無差別大量殺戮兵器を無責任にぽこぽこ発生しておいて『毒ガス発生 扉を開けるな』なんて警告かますなんて三流芸人以下のブラックユーモアにしかならないのです。
 しかもまったく笑えない。
 人生をかけた、まさに『一世一代のブラックギャグ』が笑うどころか不愉快にさせるクズ以下の駄作だなんて、もう彼らが哀れでなりませんよ。
 しかも既出、なお笑えねぇ。
 
 加えてこの死に方、『苦しまずに死ねる』なんて銘打ってるようですが、かなり苦しいと思いますよ。
 確かに高濃度の硫化水素を吸入すれば即死ですが、市販の薬品、それも(そもそもそういう用途のものではありませんから)純度、あるいは濃度の低いものを混合して硫化水素を、しかもバスルームなどある程度大きい空間で作る以上、それほどの高濃度を瞬時に作れるとは思えません。
 となれば当然最初はあの臭いに耐えなきゃなりませんし、実際嗅げば分かりますが頭痛や吐き気も催します。
 目や粘膜も刺激しますし、水溶性の弱酸ですから肺なんかも焼け爛れていくんじゃないでしょうか。
 即死できなきゃ自殺なんてのは大概苦しむことになりますが、この死に方はその確率が非常に高いんじゃないでしょうか。

 それにこれ、考えてみてくださいよ。
 硫化水素=卵の腐ったような、ぶっちゃけちまえば超強烈な屁の臭いが自分の身体にこびりつくんですよ。
 屁の香り漂う最後ですよ?
 東雲なら絶対嫌ですね。
 『世を儚んだ学生 屁にまみれて死ぬ』って何処のギャグマンガですか?
 そんなんリアルにやったら親が首吊っちまいますよ、ホント。
 
 そも自殺なんて馬鹿馬鹿しいと思いますが、それでも死にたきゃ人様に迷惑がかからんように死ねと、東雲はそう思うわけであります。

 ちなみにこの『硫化水素生成法』は2ちゃんねるなどにコピペが張られておりますが、恐らくその元になっているであろうウェブサイトを確認いたしました。
 件の『毒ガス発生』警告張り紙のpdfがありましたのでまず間違いないでしょう。
 使う薬品、合成法、ご丁寧にも部屋サイズを入力することで使う分量を計算するプログラムまで置いてやがります。
 何が楽しくてこんなイカれたサイトを公開しているのか、まったく理解に苦しみます。

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コメント

 日本の年間自殺者は、3万人、1日あたりだと、80人です。
 あれだけマスコミが硫化水素、硫化水素って騒げば、その中の多くの人が、ああ、それにしようかと手段を選んだだけじゃないの?と思います。
 なんか、マスコミには、ネット規制の動きを見据えて、煽動しようっていう意図があるんじゃないのと思います。

投稿: ブログライブ管理人 | 2008年4月30日 (水) 22時14分

 ブログライブ管理人様、コメントありがとうございます。

 確かにマスコミがネット規制のために動いているというのは今回の件に限らず周知でありますし、またマスコミで散々騒がれておりますから自殺を考えてる人間は少なからず興味を惹かれるものと思います。
 しかしそもそも本稿に書きましたサイトは自殺を前提として硫化水素の合成法など示しており、私にはこのサイトの運営者がまともであるとは思えません。
 もちろんどこぞのアフォのように『なんでもかんでもとにかく規制、ボーダーなんか気分運用!』なんていうつもりはありませんが、ネットにおいてもそれなりの法整備はするべきではないかな、というのが持論ではあります。
 とかく大多数が容易に触れられるメディアですから、実のところかなり細心の注意を払って取り扱わなければならないのではないか、と思っておりますよ。
 もちろん今回の件に関してはマスコミの『煽り』も一因となっているでしょうから、その報道体勢等は見直さなければならないと思いますが。

 なお、ブログライブ管理人様は『マスコミが硫化水素、硫化水素って騒げば、多くの人が、ああ、それにしようかと選んだ』と申されておりますが、私としましては単にそれだけでこの手法を選んだのではないのではないかと考えております。
 先にも申しましたとおり『興味は引かれる』のでしょうが、それが例えば何時間も悶絶し、のた打ち回った結果死亡するようなやり方であれば、おそらく誰もその方法を選択しないと思います。(もっともその場合はニュースにもならないでしょうが)
 特に今回の件では既に周りに被害が出ていることが周知であり、それでもなおこの方法を選択するということは、結局『楽に死にたい』なんていうエゴイズムに起因するのだと思います。
 まぁもちろん理学に対する無知もあるのでしょうが……。

投稿: 東雲一葉 | 2008年5月 1日 (木) 10時48分

こんにちは、検索サイトより参りました流れものです。
本記事を一読させていただいて思ったのですが、
硫化水素自殺について警鐘をされたいのであれば、
何故、「毒ガス発生~」の張り紙が馬鹿げているのか、
またこの事と硫化水素が空気より重いことに関しての
相関関係などにも言及された方がいいのではないで
しょうか?

投稿: | 2011年5月11日 (水) 07時38分

2011年5月11日 (水) 07時38分様、コメント&ご指摘有難うございます。

ご指摘の件に関しまして、新たに一稿書かせて頂きました。
そちらもご覧いただければ幸いにございます。

投稿: 東雲一葉 | 2011年5月14日 (土) 05時44分

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