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2008年7月11日 (金)

拉致問題 若人は興味ないのか?

 媚特ア派の雄であり、『あの』山崎拓の盟友と名高い加藤紘一が『拉致被害者を北朝鮮に戻すべきだった』とほざいたのが今月七日。
 まったくもって厚顔無恥といいますか、人としてどうよってなもんでありますが、そんな発言が拉致被害者家族会、救う会などの反発をあおりまして、三日後の十日には慌てて自サイトで『一部分だけ報じられた』『誤解だ』などと見苦しい弁明(?)をしておるようでございます。
 
 一応東雲も(嫌ではありましたが)そのサイトに目を通し、そこにあった『参考』としてあげられた発言全文も見てみたんですが、結局のところ件の発言は『北朝鮮との約束を守るため、拉致被害者は犠牲になるべきだった』との発言であり、拉致被害者の心情をまったく無視した言動には違いありませんでした。
 
 ちなみに『北朝鮮との約束を守る理由』として加藤は
 
 ・拉致という犯罪を犯した北朝鮮から、「日本は約束を守らなかった」などといわれてはならない。日本人の誇りを大切にすべきである。
 
 ・北朝鮮が拉致を認めて謝罪したあの時、北朝鮮はアメリカの攻撃を恐れていた。だからこそ、一気呵成に交渉を進めて、拉致問題の全面解決を図るべきだった。しかるに、北朝鮮に「日本は約束を破った」という不信感と口実を与え、その後の交渉が途絶える一因を作ったと考える。
 
 だなんてほざいてますが、つまり普段は考えてもいない『日本の誇り』とやらのために拉致被害者は犠牲になるべし、と言ってるわけでございます。
 
 まぁですね、確かに誇りは大事だと思いますよ?
 いかんせん昨今では日本人であるにも拘らず日本に誇りを持てない輩が数多くおりますから。
 しかしですね、我が国国民を犠牲にしてまで主張する誇りってなんですか?
 発言最後に『おー、日本もやるじゃないかと、世界に思ってもらえたと思う』なんてほざいてますが、自国民を見殺しにするような国のことを、果たして世界は『やるじゃないか』なんて思いますか?
 んなわきゃない。
 
 加えて『返したら平壌は(拉致被害者を)殺してしまうという説』があったことに対して『そこが(安倍氏と福田の)外交感覚の差。そんなことができるわけがない。』なんて馬鹿言ってますが、連中は死亡診断書をも捏造(北朝鮮自身が認めています)して拉致被害者を『殺して』るんですよ?
 生命活動的に『殺す』かは知りませんが、監禁、監視、あるいは言動の強制などして対外的に『殺す』に決まってるじゃありませんか。
 それで『外交感覚の差』? 笑わせちゃいけません。
 ちょっとでも『外交感覚』なるものを持っていれば、『北と渡り合うときには常識なんぞ通用しない』なんてすぐに分かる話ですよ。
 
 だいたい本当に『外交感覚』とやらがあれば、『「日本は約束を破った」という不信感と口実を与え、その後の交渉が途絶える一因を作った』なんて妄言吐けやしないと思いますよ。
 連中は嘘をつき、イチャモンをつけるのが常の北朝鮮。
 拉致被害者の方を帰そうが帰すまいが、なんだかんだで拉致問題交渉なんてするわけ無いじゃないですか。
 つか現時点で既に『約束を破った』ではなく『拉致は解決済み』とか言ってるんですよ。
 『再調査する』とか言ってますが、『やっぱり何にもなかったニダ』言うの明白じゃないですか。
 そんな国相手に『その後の交渉』ってどんだけおめでたいんですか。
 それともその交渉とやらは『日朝正常化交渉』であって、そのときに得られたはずの賠償金キックバックが得られない、キーッ悔しい! ってなことですか?
 それなら途絶えて正解ですよ、えぇ。
 
 ……と、そんな老害、加藤についてガシガシ書いてみましたが、実は本記事でのメインはこのジジイでなく他にあったりいたします。
 ……長ぇ前フリ。
 
 さて、そんなわけで本題ですが、本日東雲、ちょいと所用で渋谷まで出張っておりました。
 まぁ実験道具を買いに東急ハンズまで行っていたわけなんですが、かの有名なハチ公前にてなにやら街宣が叫んでおります。
 なんだろうと思って近寄ってみると、『拉致被害者奪還!青い風船の会』・『拉致問題を考える草○全国地方議員の会(○は字が出てきませんorz)』・『誇りある日本をつくる会』共催の『加藤紘一ふざけんな街宣』でありました。
 チャンネル桜のボランティアの方々も交え、『加藤紘一けしからん!』『拉致被害者の心情を無視して「戻せばよかった」とは何事か!』『金正日を天皇陛下と同列視などとは許しがたい!』と声を張り上げ、拉致問題の実態を訴え、『加藤排除すべし!』と気勢をあげておりました次第でございまして、東雲も『その通りであるなぁ』と耳を傾けていたわけでございます。
 惜しむらくは東雲にとって新規の情報が得られなかったことでありましたが、それでも知らぬ人には分かりやすい話であり、知っておくべき話であると思ったものであります。
 
 しかし、しかしながらその聴衆がやけに少ない。
 東雲が見ましたところ、およそ三十人程度。
 それも壮年層が大半を占めており、若人の姿がほとんど見えない。
 一度見ていただければ分かるんですが、渋谷ハチ公前と申しますのはちょっとした広場になっておりまして、しかもすぐ信号があるため、常時かなりの人がまさにイモ洗いの如くごった返しておったりします。
 その中に占める壮年層と申しますのは、実のところそれほど多くないものでありまして、ぶっちゃけてしまえば混雑の大半が若人でできています。
 然るにそんな若人連中はと言えば、そんな真摯な訴えを無視して素通り。
 中には演者のまん前でそっぽ向きながらタバコふかしてるニーチャンすらいるほどで。
 お前らこの問題に対して何か感ずることはないんかいと、思わずそのニーチャンの頭を引っ叩いてやろうかとすら思っちまった次第でございます。
 
 普通の感覚を持っていれば加藤に憤慨すること請け合いなのですが、興味がないのか良く知らないのか、若人どもは無関心。
 そもそもこれは興味がないで済む問題でないし、まして知らないのであれば学ばなければならない問題。
 にも拘らず、若人どもは無関心。
 いやまぁ東雲もまだ三十路に届かぬ若輩ですが、しかしそこまで無関心なのも一体どうよと、そう思ったりするわけです。
 
 まぁ、もしかしたら、もしかしたらこの問題を熟知しすぎて、特に聞くべき目新しいことはない、という話なのかもしれませんが、それにしたって素通りってどうなのさ、と、東雲は憂い憂うわけであります。

 それこそ、沖縄の人員捏造集会ではありませんが、多くの人間がその街宣を注視していたとなればマスメディアだって(きっと)取り上げるでしょう。
 そういう勢力があると知れば、加藤ら老害も幾らかは危機感を持つでしょう。
 あるいは新たに関心を持つ人が出てくるかもしれない。
 たかだか五分や十分足止めたって変わらんだろう、おんどれら、と、東雲はそう思うわけでございまして、しかるに本日の若人の様子というものは東雲を失望させるに十分でございました。
 
 昨今、政府が弱腰、政治家が弱腰と言いますが、それを動かすのはやはり有権者たる国民であって、まず国民が動かなければ政府や政治家は重い腰を上げんだろうと思う東雲でございます。

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コメント

>それも壮年層が大半を占めており、若人の姿がほとんど見えない

そうですか。
やはり、というか… 
若人だけでなく、日本人の大半にとっては、拉致問題すら対岸の火事みたいですね。
芸能人や「くいだおれ太郎」には敵わない。
iphone などの新しいモノにしか注意を払わない。
こういった現実に目を向けねばならないということでしょうね。

こんな現実だからこそ、そんなコト(チベット、拉致問題や竹島…)をスローガンに掲げても票に結びつかない。
選挙には勝てない。
だからこそ、「今の生活」という目先のことしか考えない有権者が結局は政治を動かしていく。のかもしれません。

ヤバイですね。
さて、どうしますか?
どうやったら、世論が盛り上がりますか?
コトの重大さが世間に分かりますか?
危機感を持つことが出来ますか?

考えても答えが(すんなりと)出てこない。
やっぱり、ヤバイです。日本。日本人。私。

投稿: 元気 | 2008年7月13日 (日) 09時29分

元気様、コメントありがとうございます。

本当に何とも情けない話でありますが、彼らにとって拉致問題の優先順位は著しく低いものであるようです。
芸能人や「くいだおれ太郎」よりもはるかに重大な問題であるのに、です。
今回の講演で印象的でしたのが、『拉致被害者は何かの理由があって拉致されたのではない、ただ目の前に現れた、たったそれだけで拉致されたんだ。(通行人に対し)今道玄坂に向かっている方々が、もしかしたら拉致されていたかもしれない。今あなた方がここにいるのも偶然に過ぎないんですよ』(発言概略)という言葉だったのですが、そんな訴えもスルーなんですから呆れて物も言えません。

これに関しては根本的に政府やメディアの広報活動、および教育が不足していることが問題と考えています。

政府は一応『拉致の完全解決』を掲げてはおりますが、しかし拉致問題に関する広報やイベントをガンガン行っているかといえば否。

マスコミも(そもそもヒダリっぱの多いマスコミに期待すること自体間違いなのかもしれませんが)拉致について何らかの動きがあったときは完全スルー。
安部氏が首相やってたときには(特に朝日などが)何かにつけて持続的ネガティブキャンペーンやってたのに、北朝鮮が相手となると鳴かぬウグイス決め込んで。
朝日辺りなら先日の韓国人射殺にからめたって出来そうな感じなんですが、当然そんなことあるはずもなく。

また教育についても、せっかく『総合的学習の時間』なんてものがあるにも関わらず、やってることといえば地域の河川を調べてみたり、お年寄りと交流してみたり。
それも別に悪くはないんですが、『拉致問題に対して日本はどうすればいい?』『そもそも拉致問題って何?』『拉致問題はどうやったら解決できる?』なんてお題を出してやれば、これから将来を背負っていく子供に興味を持たせることができるんじゃないかと思います。
竹島についても然り、そしてこれらは『総合的学習の時間』の目的の一つである『国際理解、情報、環境、福祉・健康など従来の教科をまたがるような課題に関する学習』に合致するわけでして、なんでこれを取り上げないのかと(あるいは取り上げているところもあるかもしれませんが)東雲には不思議でなりません。

……まぁ、取り上げたとしてもいかんせん日教組ですから、北よりの意見集約させるかもしれませんが……。

ともわれこの関心の低さは、仰るとおり本当にヤバイです。
これすなわち自国の安全保障もろくに考えてないってことにもなるんですから。
本来ならば政府やマスコミ、そして今後を考えるなら教育で取り上げることが一番なんですが、おそらくきわめて時間がかかるでしょう。
まず手近に我々ができることといえば、ウェブでもご近所でもママさんの井戸端会議でもいい、何がしかのコミュニティでこういった問題を提起し、関心を深めることかと思います。
それで内閣府や外務省にメール送れるくらいに育ってくれれば良いんですが、ね。
国民、特に有権者がこの問題に興味を持てば、政治かも選挙公約に拉致や竹島を持ってこなければならなくなってくるでしょうから。

投稿: 東雲一葉 | 2008年7月13日 (日) 23時43分

>彼らにとって拉致問題の優先順位は著しく低いものであるようです

そうですね。
ちなみに、「総合ブログランキング」見てみました。
(2008.7.14 9:00)
http://blog.with2.net/rankall-0.html

第1位~8位 芸能関係、ゴシップネタ。
9位 愛犬と愛猫の日記。
10位 エッチネタ。
11位 漫画交えた家庭の子どもネタ。
12位 愛猫ネタ日記。
13位 「博士の独り言」 (やっと! 政治ネタ)
14位~16位 芸能ネタ
17位 愛猫ネタ日記。 
18位 芸能ネタ。
19位 愛猫ネタ。
20位 「きっこのブログ」
21位~29位 芸能、アニメ、愛犬ネタ。
30位 「日本よ何所へ」

政治ネタ。拉致問題を扱ってそうなのは、1位~30位迄の中で2件だけ。それも、13位と30位です。

このことの意味すること。
しっかりと見据えないといけません。それは、

○拉致問題では票は取れない。
○芸能人が票を取れる。
○楽しいこと、今の生活が一番。

ということです。(ヤバイです!)

ブログのランキングを見てさえ、そんな有り様です。
ということは、ネットをしない年配の方々は、新聞や雑誌、テレビを情報源としているのですから…
もとより、拉致問題には無関心というか… 無知に近いと思います。
それも見ない方々は、日々の自分の生活で手一杯。かも。
他人ゴト(に思えること?)には、冷たいかも知れませんよ。


>まず手近に我々ができることといえば、ウェブでもご近所でもママさんの井戸端会議でもいい、何がしかのコミュニティでこういった問題を提起し、関心を深めることかと思います。

そうですね。
はっきり言って、ウザイヤツになりかねない危険を冒しつつ、身近な話題から、無関係でない旨の論の展開をしていますが…
友人に私のブログの紹介をすると…

「ブログやってるの? 楽しみ、じゃ、書き込みするね♪」
と、嬉々としてくれるのに… なしのつぶて。
会うと、
「難し過ぎて、字数多くて… 読めない。だから、書けない」
と、言い訳されたり…
間違いなく、引かれてますね。ウザイ人ですね。(泣)


>それで内閣府や外務省にメール送れるくらいに育ってくれれば良いんですが

地道に、出来るだけ、メールや電話をしています。
地道に、一般ピープルも、関心が有ることをアピールしています。
(拉致問題を放置すれば自民党を支持しない旨を強調)

>『オンリーワン』による甘えの助長

この記事も拉致問題も、教育の問題と無関係では無いようです。
今、櫻井よしこ氏のブログから、「教育」カテを抜き出して読んでいます。
ここら辺に(将来への)何らかのヒントが書かれていそうだからです。
よろしければ読んで(再読?)、感想を書いてみて下さい。


こうやって、ほとんど、リアルタイムではないけれど、チャットみたいにコメント書いている私達2人って…
私や東雲さんのブログを訪問して下さった方々からみたら…
ヘンでしょうかね。
ま、ヘンでけっこう。へっちゃら。ブンブンですが。
(意味不明?)

出来れば、参加して下さると嬉しいですよね。
他の方の書き込みも読みたいです!(笑)
(輪が広がれば良いですね)

投稿: 元気 | 2008年7月14日 (月) 21時35分

元気様、コメントありがとうございます。

>「総合ブログランキング」見てみました。

こうやって具体的にランキング見てみますと余計凹みますね。
芸能関係どころかエッチネタやペットネタよりも優先順位低いとは……。

政治ネタは良く分からない。だから知ろうとしない。でもって余計分からなくなる。
なんて悪循環でしょうか。
「難し過ぎて、字数多くて… 読めない。だから、書けない」というのも、この辺りが原因なんでしょうかね。
この中でもっとも影響が深いネタといえば政治ネタだと思うんですが……。

そしてこれらの問題の原因は学校で取り上げる頻度の少なさにも起因するものでありまして、そもそも国民に興味を持たせるには教育からアプローチするのが一番手っ取り早いんです。
まぁ既に学校教育から卒業された方の認識を変えていく、という点からすれば、そこまで大きい影響がないのは事実ですが。
しかし今後を考えれば、そういった問題をきちんと問題として捉えられる人間を育成することは至極重要なことであり、またそれについて考える訓練をしていれば、少なくとも『政治ネタ難しい、勉強なんかしたくない』なんて発言は出てきません。
だからこそ先のコメントにも書きましたように、『総合的学習の時間』などをもっと有効に使おうよなんて思うわけです。


>『オンリーワン』による甘えの助長
>この記事も拉致問題も、教育の問題と無関係では無いようです。

これもまったく仰るとおりでありまして、そも『個人』を重視し、社会という『集団』を軽視し始めるということは『集団』に対する興味が希薄になるということでございます。
結果、『自分さえ良ければ周りはどうでもいい』という話に繋がっていきます。

東雲は通常、『自分を最優先に考えるべし』としております。
こう申しますと『さっきの話と違うじゃないの』なんて思われるかもしれませんが、そもそも『個人』とは『集団』の中にあるものでありまして、『集団』を無視して自身を良い状態に持っていくことは不可能です。
結果、『自分を最優先にする』べく『周りに気をかける』ことになるわけであります。
安穏と生きるには周りの目を気にしなければならないと、そういった話です。

しかるに『『個人』とは『集団』の中にある』という感覚が希薄なものですから、周りに気をかけるようなこともなくなってきます。
今回の件も、重大な犯罪であるにも関わらず『所詮他人事』という意識が強く働いているんじゃないでしょうか。
で、『他人ゴト(に思えること?)には、冷たい』と、そういう話なんだと思います。

櫻井氏のブログはまだ目を通したことはないんですが、できるだけ早いうちに読ませていただこうとは思っています。


>こうやって、ほとんど、リアルタイムではないけれど、チャットみたいにコメント書いている私達2人って…

いやいや有りがたい話であります。
決して変じゃありません。へっちゃら。ブンブンです。
……ブンブン?(笑)

しかし確かに他の方にも参加していただけるとありがたいですね。
肯定的意見であれ、否定的意見であれ、議論を交わすことは重要ですから。
そのために、エントリとまったく関係ない広告的コメントを除き、コメントは無条件で掲載しているわけですし。
もっとも否定的意見は東雲が『なるほど確かに』と思わない限り、徹底的に議論させていただきますが。
どうにも論戦好きですのでね。

ROMの方、何でも構いませんのでお気軽にコメントを書いてみませんか?
別に取って食ったりしませんよ?
……と、ちょっとばかり広報をしてみる東雲です。

投稿: 東雲一葉 | 2008年7月15日 (火) 08時22分

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