2008年5月25日 (日)

それって『分祀』か?

 かねてより、やれ『A級戦犯を奉った』だの『首相が参拝した』だのと特アおよび我が国のヒダリっぱがギャーギャーと喚き散らし、騒然となっております靖国問題。
 8月15日に神社周辺にたむろするマスメディアの『コーテキデスカ! シテキデスカ!』という鳴き声はもう夏の風物詩と言っても過言ではありません。
 靖国に代えて国立の追悼施設作れだの、教義上不可能な『分祀(ここでは元の社からの移動の意:本来の意味でないため以後便宜上『移祀』と表記)』をしろだのと騒がしいことこの上ありませんが、そんな靖国問題について神社関係者が物申したってことで毎日がそれを嬉々として取り上げているようです。
 どうぞこちらの記事をご覧ください。

<以下引用>

<A級戦犯>「東郷神社が受け入れを」前宮司、著書で提言へ
5月25日2時30分配信 毎日新聞

 靖国神社に祭られているA級戦犯を、旧海軍ゆかりの東郷神社(東京都渋谷区)に分祀(ぶんし)すべきだ--。東郷神社前宮司の松橋暉男(てるお)氏が来月出版する著書「幻の揮毫(きごう)」(毎日ワンズ)で、神社関係者では異例の提言を行う。

 全国8万神社をまとめる神社本庁は「分祀は神道の教義上できない」との見解をとっているが、傘下の有力神社の「A級戦犯受け入れ」表明は、分祀論議に拍車を掛けそうだ。

 同書は、A級戦犯合祀が中国などの反発を招いた問題は、首相参拝が行われなくても解決しないと指摘。論争が収まった「今こそ真剣に取り組むべき時だ」と訴える。そのために、東郷神社境内の「海の宮」にA級戦犯を合祀するよう提唱。神社本庁などの主張通り靖国神社に「御霊(みたま)」が残っても、東郷神社に「移った」と見なして「ご遺族は心おきなく新しい座にお参りすることができる」ようになるとしている。

 中国などにも「誠意ある対応をしたことになる。靖国参拝のカードは有効でなくなる」ため、外交問題を沈静化できるという。

 松橋氏は「私は靖国神社に代わる新たな国立追悼施設反対の立場で、神社本庁と一致している。後任の東郷神社現宮司も私の考えをわかってくれると思う」と話している。

 松橋氏は小泉純一郎元首相の参拝が問題になった05年にも分祀論を試みたが、神社本庁から「発言を慎むように」と注意され断念。07年4月に名誉宮司に退き、提言に踏み切った。旧知の南部利昭・靖国神社宮司にも分祀の必要性を説いているという。

 分祀論は、日本遺族会の古賀誠会長も賛同。遺族会は07年5月に検討の勉強会を設けている。【野口武則】

 ◇東郷神社

 日露戦争の日本海海戦で勝利した連合艦隊司令長官の東郷平八郎元帥を軍神として祭る。戦前、靖国神社と同格の別格官幣社に列せられることが決まっていたが、1945年に空襲で本殿が焼失したため取りやめになった。現在、崇敬会「東郷会」の名誉会長は旧皇族の東久邇信彦氏。

<Yahoo Newsより>

 正直に申し上げれば東雲は(まだ出版されてないので当然ではありますが)松橋暉男氏の「幻の揮毫(きごう)」を読んでおりませんので、氏の本意が何処にあるのかは理解しておりません。
 ただこの記事をざっと眺めるに、松橋氏の言が毎日の言う『異例の提言』とは、どうにも思えないのです。
 
 ぶっちゃけたところ、この記事を鵜呑みにしますと松橋氏は『靖国に祀られた状態でも「移った」と思い込めばいいじゃん』と言ってるだけでございまして、思い込む云々を置いておけば、これそのまんま神道における分霊(分祀:移祀ではない)なのでございます。 ですから当然英霊は靖国神社と東郷神社の両方に祭られることになるわけで、毎日はじめヒダリっぱの主張する『移祀』、更に言えば『廃祀』とはむしろ逆行するわけであります。
 
 まぁそもそも神道と申しますのは具体的に遺骨だの位牌だのを拝むものではなく、神ないし御霊がそこに『在る』と信じ、敬うものであります。
 然るに『無いと思い込め』とは神道に携わる人間としてどうかと思いますが、いずれにせよこの主張は移祀を推進する根拠にはなりえないのです。
 
 それを嬉々として取り上げ、『分祀論議に拍車を掛けそうだ』なんて息巻いている毎日新聞、いやもうとんだ道化でございますね。

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2008年2月22日 (金)

だから無理だっつってんだろ

 とゆーわけで忙しいとか言いつつ連投、東雲です。
 いや、実際書いてる時間は殆どなかったりするんですが、こんな記事を見てしまっては書かずにはいられない。
 
 とゆーわけで、まずはこちらをご覧ください。

<以下引用>

<日本遺族会>古賀誠会長、分祀論議の加速狙い人事で攻勢
2月22日2時31分配信 毎日新聞

 日本遺族会の古賀誠会長(自民党選対委員長)が、靖国神社に合祀(ごうし)されたA級戦犯の分祀論議を同会内で加速させるための環境作りに乗り出した。28日の全国理事・評議員会に向けて先月、副会長人事で分祀容認派の起用を画策。尾辻秀久・自民党参院議員会長ら慎重派の抵抗で今回は見送ったが、分祀論議を進める構えは崩していない。高齢化で組織の先細りが懸念される遺族会には、古賀氏の政治力が不可欠。会長に留任する古賀氏は、次の機会をうかがっている。

 古賀氏が昨年5月に遺族会で始めた靖国神社に関する勉強会は、メンバー14人のうち容認派が過半数を占めた。だが、副会長の尾辻氏、森田次夫前自民党参院議員、増矢稔徳島県遺族会長の3氏は、いずれも分祀に慎重だ。勉強会の議長役は増矢氏で、分祀論議は足踏みしている。

 古賀氏は正副会長の改選を機に、森田、増矢両副会長を退任させ、後任に分祀容認派の常務理事と中立派の水落敏栄自民党参院議員の起用を探った。

 「古賀会長の意向を聞いて副会長を決めてはどうか」。1月31日の役員選考委員会では、古賀氏に近い選考委員長が提案したが、正副委員長を除く8人が「会長一任では選考委員会の権威がなくなる」などと口々に反対。前夜、慎重派が委員たちの宿泊先に「夜討ち」を掛け、「遺族会全体で分祀という声は大きくない」などと説得したのだった。

 この結果に不満を持った古賀氏が一時、「会長辞意」を漏らしたという情報が流れた。2月7日、尾辻氏ら残留する副会長3人は自民党本部で古賀氏に会い、「会長にとどまってほしい」と慰留。古賀氏も「じゃあ、しょうがないからやりましょう」と応じた。副会長人事では矛を収めた古賀氏だったが、辞意と慰留のてんまつが、逆に遺族会にはなくてはならない存在であることを印象づけた。

 古賀氏は13日、遺族会の慰霊巡拝で太平洋戦争の激戦地だった硫黄島を、現職会長として初めて訪問し、会内に存在感をアピール。記者団に「靖国問題で自分の信念は一貫している」と語った。

<Yahoo Newsより>

 だから無理だっつってんだろう!
 
 いい加減物分りが悪すぎて呆れる他ない東雲ですが、ほんといつまでやるんでしょうかね、この古賀も毎日も。

 そもそも東京裁判自体が事後法誤認などなどによって作られた異常なものであるだとか、あるいは日本においていわゆるA級戦犯は『刑死』でなく『法務死』(靖国は『殉難死』)とされているだとか、つか仮に『戦犯』だったとしても死をもって罪を償った、そのための刑執行じゃないのかなどなど、本件に関しては突っ込みどころが満載でございます。
 が、これに関しては随所で議論が見受けられますし、そもそも靖国神社での分祀問題にはこれっぽっちも関係ありませんので本稿では割愛させていただきます。
 
 どうにも誤解が多いように見受けられますので改めて記させていただきますが、そもそも靖国神社が分祀を拒否してますのは別にナショナリズムに凝り固まったというわけではなく、(神道でこう言って良いのか分かりませんが)教義上彼らの言う分祀が不可能だからであります。
 そもそも神道における分祀(分霊)と申しますのは、Aの社にいらっしゃる神様にBの社にも来ていただく、言葉は悪いですがコピー&ペーストのことでございます。
 つまり分霊を行えばBの社はもちろん、元のAの社にもいらっしゃるということになるわけでありまして、『そこからいなくなる』わけではありません。
 神道において『神様を排除する』なんてことができようはずもなく、靖国神社にしましても、もう幾度となくその旨アナウンスしております。
 然るにこの古賀とかいう男、そのことを知らないのかどうなのか、しきりに『分祀分祀いいいぃぃっ!』と叫んでおりまして、もはやキチガイとしか思えません。
 でなきゃ『靖国問題で自分の信念は一貫している』なんてイカレた発言、できるわけありませんよ。
 (本来の意味であると考えておりますので『キチガイ』に関して伏字等は使用しません)
 テメェの信念如きで脈々と続いてきた『神道』というものを全否定できると思ってるんですから、異常ここに極まれり。
 毎日も『分祀論議は足踏みしている』なんてあたかも『分祀』とやらができる、抵抗勢力のせいでできないんだと言いたげですが、そもそもできないものをやれという時点で無茶苦茶でありまして、一報道機関がそれを知らないわけがないのにそのことについて一切報道しない暴挙。
 誰だ報道機関は公平だとか言っているヤツは。
 
 東雲は基本的に、きちんと理解したうえでの肯定、否定は、言葉が悪かろうと検討に値するものであると考えています。
 しかし物事を理解せず、また理解しようともせずに外からぎゃあぎゃあと喚きたてるのは唯の騒音、迷惑行為に他ならず、こういった連中はすべからく淘汰されるべきであると考えています。
 古賀やら毎日やらが『分祀分祀いいぃぃぃっ!』と騒ぎ立てるのは神道に対する侮辱に他ならず、こんな連中が神道について発言するなど悪い冗談かそれ以下の行いなわけでありまして、東雲としましては早々に退場ないし淘汰されていただきたいと、切に、切に願うばかりでございます。

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